St_Hakky’s blog

Data Science / Human Resources / Web Applicationについて書きます

「ムダ0採用戦略 21世紀のつながり採用」を読んだ

こんにちは。

大分前に読み終わった本とか忘れてしまうので、どんな内容で、何を思ったかなどを書いていこうかな、と思います。


〇手に取ったきっかけ

人事でもない普通のこれから就活を迎える大学生が、なぜこの本をてにとったかというところを書いておきます。

きっかけは、

  • インターン先でインターン生の採用面接をした
  • 就活で自分が評価される方法を知りたかった
  • 人事が何を考えているかを知りたかった
  • 採用が今なぜ新卒一括採用なのか、なぜこのスケジュールなのか、その背景を知りたかった

といったところです。周りが就活をしている子が多いので、就活の情報はなんだかんだ手に入れるようにしたり、自分も将来のことを考えたりしていました。

なので、今の就活の形がなぜ成立しているのか、人事はどう考えて採用しているのかということは興味がありました。

そんな時に、インターン先で「St_Hakkyくん、インターン生の面接するから、君の意見も聞きたいし一緒に参加して」と言われて4回~5回ほど参加したのきっかけで、人事が何を考えているのか、何を見ているのかを知りたくなって人事の本を探したのが一番大きかったです。

実際に質問などを面接に来た方にしたり、後で社員の方と話し合ったりとかもしたので、余計に「どう採用するべきか」ということに対して興味がわきました。

ということで、最近の採用戦略の話を歴史やブランディングSNSの活用など込みで知りたかったので、この本を選びました。

〇主な内容

主な内容は、間違っていたら著者にごめんなさいですが、

  • 今の就活のスタイルになるまでの採用方法の歴史
  • 採用の無駄な部分について
  • 無駄をなくし、より良い人材を獲得するための「つながり採用」の方法、およびその具体例と効果

といったところです。

今の就活のスタイルになったのは、リクナビが主な原因とありました。昔は段ボールで就活の資料が届いていたとか、手書きで履歴書やエントリーシートの送付をしていたのですね笑(信じられない)。そういった過去の採用の話からつなげて現在の採用の方法につながっていることが書いてあり、過去のよかった部分と悪かった部分、リクナビなどの就活支援サイトが生み出した就活の弊害などが書かれていました。

最後は、その無駄な部分をどうなくしていくか、どう予算をかけずにいい人材を確保するかが書かれていました。SNSを活用したブランディングや人とのつながりから、採用を進めていく方法も、実際の企業の具体例をもとに書かれていましたね。

〇読んでみて

読んでみて思ったのが、「しっかりとした採用を自社だけで行えている会社は少ないんじゃないかな」ということです。

主に以下の点が、難しいのだなと感じました。

  • 大量のエントリーシートは嫌だが、リクナビマイナビなどを利用せざるを得ない状態
  • 採用目標人数と自社に合った優秀な人材の獲得の兼ね合い(内定辞退の想定の難しさ)
  • 採用に当てることができる人材と時間
  • 自社の宣伝、ブランディング、自社に合う人材の見極め方など、いろんな点で採用方法を変えざるを得ない状況

それぞれ書きます。

■大量のエントリーシートリクナビなどを利用せざるを得ない時代

もう容易に想像できますが、大量のエントリーシートを人事の方はさばかないといけないのは大変だなと思います。

僕もリクナビなどからインターンシップなどに申込みを行ったことがありますが、今は「簡単にエントリーできる&リクナビなどを利用せざるを得ない状況」です。

これが何を意味しているかというと、もう企業も学生も手放せなくなっているということです。つまり、

  1. リクナビマイナビといった採用支援サイトを利用している学生は多い。
  2. そのような学生が多いということは、人材をある一定数確保するためには母数を増やさないといけない。
  3. つまり、リクナビマイナビを利用する。
  4. 掲載企業数が多いので、学生は利用する

の1~4のサイクルが出来上がっているので、学生がいなくならない限り企業も利用せざるを得ないのかなと思います。これがもたらす弊害として、大量のエントリーシートです。これは、学生にも企業にも、確かにメリットをもたらした部分もありますが、デメリットの方が多いと考えます。

まず、学生ですが、エントリーのしきいが低くなったことがメリットかと思います。誰でも学歴や能力に関係なくエントリーができるようになりました。それに対して、エントリー数が増えたので、採用されるためにはエントリーシートを何十枚と書く必要があるなど、労力も増えます。

企業側は、多種多様な人材を見ることができるようになった反面、エントリー数が増えた事による労力の増加、大量のエントリーの中から「本当に自社を受けたいと思っている子」を採用する労力が増えたということが挙げられます。また、料金帯などを見ても、中小やベンチャーのような企業にとって、成果があるかわからないものに対してあの金額を払うのは、なかなか苦しいと思いました。これに加えてセミナーへの参加や広告を出したりしないとエントリー数が確保できなかったりなど、完璧にはまってしまいます。

学生が簡単にエントリーできるようになったということは、志望度や会社に対する熱意が低い学生、HPなどをチェックせずに応募する学生やちょっと応募する学生が自分で考えれば自社に合わないとわかる子に対しても面接などをしないといけないということです。

リクナビマイナビは確かに多くの会社にアプローチ出来るようになりましたし、就職活動や採用活動の在り方を変えましたがそれで確かに弊害も多くなったなと感じました。

■採用目標人数と自社に合った優秀な人材の獲得の兼ね合い

これは就活スケジュールが変更になった関係で、さらに難しくなっていると思います。

それは、オワハラでも騒がれていましたが、「内定辞退」です。企業はこれを一番恐れているのではないかなと思うくらいです。なぜなら、来年度の仕事や今年度で会社を去る人数などから、企業は必ず採用目標人数を決めているはずです。その採用目標人数に対して、自社にあった優秀な人材の獲得の兼ね合いは難しいです。

なぜなら、「優秀な人材ほど多くの内定をもらっているから」です。同じように採用方法の勉強をしている人達が、同じように採用方法の会議をすれば、当然同じような採用プロセスや評価基準になります。

そうなれば、同じような人材が優秀と判断されて採用されるはずです。そして、そうである企業が多いように感じている就活生も多いですし、突拍子もない質問などもありますが、そのようなことをしてもそれほど効果がないことがわかっているので、企業もこのジレンマに苦しんでいるなと感じます。

また、就活のスケジュールの変更から他の会社がどのような採用プロセスになっているのかがわからない状況で、いつ内定を出すのか、そのためにはどう動けばいいのかが難しくなっているのも現状だと思います。

■採用に当てることができる人材と時間

これは、特に中小企業やベンチャー企業は仕事を掛け持ちしているため、それほど人材と時間をあてれないということです。大企業は力技で、ドガーっとやればいいでしょうが、中小企業やベンチャーはそうは行きません。人材と時間をかけれない現状が、

  1. 採用プロセスに対して十分な検討ができないため、モデルに従うしかない
  2. 説明会や面談の数が多くなり、就活生と採用側の双方が疲弊

などの問題を引き起こしていると思います。

■採用方法について考える必要性

採用方法、難しいっす。この本を読み終わってから、とにかくFacebookで人事の人がフォローしそうなページをいいね!しまくったりフォローしたりして情報を得られるようにしました。読んでいて思うのが、抽象的な話が多かったり、こういう質問が効くだったり、なんかそんな小手先なと思ってしまいます。

もっと、こう色々あると思うんだけどな、と。福利厚生、企業文化、教育、社内環境、ブランディングまで、人事が絡むべき範囲の広さは尋常じゃない。人事にもっと権限があって、あーしたりこーしたりすれば就活も変わりそう。人事の方と喋りたいです。

こうしたらみたいな案はもう少しアイデアが固まってからまた投稿します。

それでは。